
2024年3月、タイのターク県Mae Sot メーソット周辺の移民学校の視察を行いましたのでここに報告いたします。
共同研究の実施等を討議している株式会社Sapharn様の協力の下、Saphanが長年連携している現地の支援団体Help Without Frontier(HWF)の協力も得て実施することができました。両団体にはこの場を借りて御礼申し上げます。
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目次
- 視察の目的
- ミャンマーからのタイ移民の現状
- 移民の子どもの教育環境
- 視察した学校
- 移民学校の現状
- Saphan社の取り組み
- 感想と今後の動き
1. 視察の目的
本視察は松井研究室の研究テーマ③『社会問題の解決』の取り組みの一環として、ミャンマーからタイに移民してきている人々やその子供たちのための学校の現状を確認し、今後の研究や支援の中身を確認するために実施しました。
2. ミャンマーからのタイ移民の現状
ミャンマーの政治的不安定さや内戦、経済的な困難のため、多くのミャンマー国民がより良い生活を求めて隣国のタイへと移住しています。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)の報告によると、ミャンマーからタイへの移民数は、数十万人と推定されています。これらの移民の多くは、農業、建設業、家庭内労働者として働いており、しばしば低賃金で長時間の労働を強いられています。さらに、合法的な労働者の地位を得ることが困難であり、そのために多くの移民が不安定な立場に置かれ、搾取や人権侵害のリスクにさらされています。
タイのターク県のメーソート(Mae Sot)は、ミャンマーとの国境に位置し、長年にわたり、その地理的な位置から多数のミャンマー人移民が流入する中心地となっています。

3. 移民の子供たちの教育環境
移民の子どもたちは、タイの国籍を持っていないなどの理由で公立学校に通うことが通常困難です。そのため、多くの子どもはNGO団体等が解説した移民学校に通っています。
unicefによれば、2019年時点で19410名の子どもが移民学習センター(MLC)に在籍しており、そのうち12000名がタク県に住んでいるとのことです[1]。移民の数はミャンマー情勢を受けて近年急速に増加しているため、現在ではさらに多い数が在籍していると考えられます[2]。
家庭の経済環境のため、農繁期に休学を余儀なくされたり、卒業まで学校に通えない子どもも多く存在します。私が探した限りこれに関するデータはなかったため、各学校の校長にだいたいの率を今回聞いてみました。
学校に通えてもお昼ご飯を持参できない子どもも多いのが現状です。そのため、unicef等が給食プロジェクトを実施するなどしていますが十分な支援を行えておらず、確認した限りでは現在は支援がストップしているようです。株式会社Saphanでは昨年度から独自の給食支援を行っており、資金不足で支援できる人数は限られているものの、大きな効果を挙げているとのことです。
4 視察した学校
WHFなどが運営する多くの移民学校のうち、今回は以下の6校を視察しました
- Parami school
- Ah Yone Oo learning center
- Sauch Kha Hong Sar
- Rose Field learning centre
- KM42
- Hope learning school
また、移民学校ではありませんが、移民などを支援する学校としてMinmahaw schoolの視察も行っています。
5. 移民学校の現状
(更新中)
6. Saphan社の取り組み
(更新中)
7. 感想と今後の動き
今回の視察で、Saphan社の活動が移民の子どもたちへの支援として緊急性が高く有効であることが確認できました。Saphanの支援の源泉はフェアトレードコーヒーの販売による利益であるとのことです。また、一方的な支援にとどまらず、『魚を与えるのではなく魚の取り方を教える』支援を理想としているそうで、タイのコーヒーを用い、焙煎等を移民が行うことによる産業の育成が真の狙いとのことでした。
(コーヒーの販売サイトはこちら)
また、近日中にバッグなどの小物の販売も予定しているとのことでした。
私はみなし公務員ですので特定企業の営業支援はできないのですが、研究としてSaphan社やHWFの活動の効果を明らかにしたり、他社からのCSR事業の委託や寄付などを仲介するなどの活動で少しでも支援ができればと考えています。
引用
[1]https://www.unicef.org/thailand/stories/children-and-teachers-migrant-learning-centres-face-challenges-due-covid-19
[2]Help Without Frontierの以下のレポートによれば、メーソット入国管理局は毎月2000名を超える子どもがミャンマーからタイにやってきていると推定しているとしている。https://helpwithoutfrontiers.org/our-stories/study-on-the-situation-of-children-on-the-move-in-mae-sot